今年のGWは、
真ん中に平日が3日も挟まる格好になるものだから。
大企業のライン作業辺りなら、
他の関連会社の休暇がまちまちなのとの兼ね合いから、
盆や暮れ同様、
いっそのことと停めてしまっての全体休養とも出来ようが、
そこまで行かない会社では、
有給を何とか使いでもせぬ限り、
まとめて休むのは難しいという人が多いらしい。
「まま、最近は都市部にもレジャースポット増えてっしな。」
スカイツリーしかり 阿倍野ハルカスしかり、
主要駅周辺に新規展開が続く大型商業施設しかり、
郊外地のアウトレットモールや、パーキングエリアの“道の駅”しかり。
飛行機や長距離列車を使うほどの遠くへ旅立たずとも、
日帰りで十分楽しめるところが結構増えており、
「遊園地が減ったのはちょっと寂しいもんもあるけどな。」
今や、TDLかUSJ以外は遊園地と呼ばずって勢いですものね。
ハウステンボスや伊勢志摩のエスパーニャ、
東条湖ランドに ひらパー、姫セン、みさき公園もなかなか健闘しておりますが。
「南紀白浜にはパンダの大家族がいる
どでかいアドベンチャーパークもあるんだろ?」
「あと太泰映画村とか南港の海遊館とか。」
「神戸の須磨浦海浜館も、姫路城も淡路島のオノコロも。」
「…それって後半は遊園地じゃないだろうが。」
しかもしかも 関西・阪神方面へ偏った紹介ですいません。
関東の人で 姫センやひらパーが分かる人はなかなかの通です。(笑)
そんな案配の今年の連休で、
そんなであっても
世間様では“どこへ行こうか♪”とそれなりに沸いている頃合いだというに、
「前半と後半にがっつりとフェスティバルあるもんな。」
子供の日前後の 川崎スタジアムで催される、
実業団と合体形式のアメフト興業は毎年の話だが、
今年は前半の連休 週末の部でも、
社会人Xリーグチームによる対抗戦と、
大学リーグからのカードがマッチングされており。
出場するチームが出向くのはもとより、
有力チームが出るのであれば、
どんな主力がいるのか、どんな連携を磨きつつあるのか、
先での対戦予定があるなしに関わらず、
一応は観戦しといた方がいいと なりもするため、
のんびり行楽している場合ではなくなってしまうというもので。
「しかも どういう冗談か、
フェスティバルでは王城○○戦と
ウチと●●のカードが組まれてるってどうよ。」
あれか?
主催のケーブルテレビへウチの軍曹が何か仕込んだんか?
MCのお姉さんに愛想振るぐらいで
そこまで動くような構造じゃあなかろうよ、あそこもよ、と。
事情通でないとよく分からない理屈を持ち出し、
さわさわと微妙な憶測が囁かれたのへは、
「アメフトチャンネルのかずきちゃんは、
どっちかってぇと セナちび贔屓だぞ。」
「こらこら話をややこしくしない。」
妙な邪推してんじゃねぇよと、
寸の足らない姿だというに異様にハマるミリタリウェポン、
エアガンとはいえ当たれば痛かろうそれ、
小わきに抱えたマシンガンでの掃射を浴びせてから、
そうと言い置く 微妙狡猾な順不同さよ。(笑)
「ともあれ、これでGWの予定も立ったことだし。」
メガホン片手に“さあ練習だ特訓だ”と、
昼下がりの賊大のグラウンドへ毎日のように顔を出し、
春の公開ゲームへの調整以上に ところどころが緻密な
特別トレーニングを組んで下さったお陰様。
「何だかんだ言いつつ、
各人のパラメータは上がってるもんな。」
得意方面へ目串を刺し、
それを伸ばすための特別メニューを試したのは、
実質ほんの20日ほどだというに、
どの顔触れも目に見えて数値が上がっており。
「日ごろどんだけ手ぇ抜いてやがったかだな。」
「いやいやいや、そうじゃなくて。」
初夏を思わせる陽差しのせいで、
早々と引っ張り出されたパラソルの下、
腕を組んでの“むん”と、
一丁前に憤然とする小さな軍曹殿だったのへ。
だから そうじゃねぇだろうがと、
葉柱さんや銀さんが突っ込むのも、まま いつものことで。
大きなスタジアムに観客も入れてという
ある意味 華々しい舞台になろう、
公開カードへのマッチングへ
どんな奇想天外な作為をからませたかではなくて
そんな華々しいところへ引きずり出されることなぞ単なる“名目”とし、
効果が有るか無しか、やってみないと微妙な
特別促成メニューを仕込む方こそ
真の目的だったらしい鬼軍曹さんだという辺りが、
“末恐ろしい…。”
この年頃の子って、
せっかくの連休なんだからどっか連れてけってなるもんじゃないのか?
それか、親だのみは卒業していても 友達と遊園地とか繁華街闊歩とかサ。
健全なんだか偏ってるんだか、
まま、それ言ったら
何か1つへ打ち込んでるお子さんが他に例がないでなし…などなど、
ごしゃごしゃ言ってると、またぞろBB弾が飛んでくるぞという、
何とも物騒な連休が始まらんとしている、
今年の初夏の賊大フリルリザードの皆様なのでありました。
● おまけ ●
「そいや、お前自身は どっか連れてってもらわんのか?」
さあ今日のミーティングは此処までと、
資料を束ねた幾冊ものバインダーを片付けつつ、
坊やへ掛けられた葉柱主将のお言葉へ、
今更何を訊いてますかと思うのは、まだまだ事情通ではない新入生たちで。
こちらの、金髪も軽やかな美少年、
ただ微笑っておれば聖画の天使で通用しそうな愛らしい坊やには、
中身のえげつなさも重々知ったその上で、
構ってやりたい一心から、隙あらば一緒に遊ぼうよと言ってくる、
そちらもなかなかに強腰なお父様がおいでなのであり。
「う〜ん、それがな。」
面倒な話を思い出させんなとばかり、咬みついてくるかと思いきや、
ちょっぴり拍子抜けしたような顔になり、
「何でも“もののふ”がGWも営業するらしいんで、
そいで まるっとスケジュールが塞がってんだと。」
沿線に揃い踏みしている女子校それぞれが
GWに新入生歓迎系統のイベントを催すそうなので、
そんな客層がご利用になるだろと見越しての営業をするそうで。
『そんなの身内だけで回せばいいじゃないか。』
『だ・か・ら、妖一郎に声かけたんだろうが。』
『だろーが。』
小さなくうちゃんからも
パパの口真似とはいえしっかりと念を押され、
やむなくの出勤をするそうで。
『もうもう、ヨウちゃんと あっちこっち行く予定立ててたのにぃ。』
『勝手に立ててんじゃねぇよ、そんなもん 』
しおりまで作ってあったのにと(笑)
自家製の小冊子を撫で回してた姿はちょっと哀れだったので、
「まあ、最終日くらいは、
どっか行くのに付き合ってやるつもりだけどもな。」
ちょっぴり含羞みつつ、ぼそりと呟く辺り、
どっちが保護者なんだかというお言いようをする妖一くんだったのへ、
コーチングサイドの皆様が、
苦笑を禁じ得なかったのは此処だけのお話であった。
〜Fine〜 14.04.26.
*今年も始まりこそ
初夏みたいなお日和になりそうだそうですが、
ずっと保ってくれるのかが問題だと思うもーりんは、
特に予定もないので冬物を一斉に洗ってしまおうと
画策しているGWだったり致します。(とほほん)
めーるふぉーむvv
or *

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